穴があったらこもりたい

表紙と内容にギャップのある小説4選

人の第一印象は、見た目が55%と聞いたことがあります。

小説だって、大切なのは中身でしょ!っていう人も、
ちょっとは表紙に影響されちゃって、
怖そうとか、読みやすそうとか、無意識に決めつけちゃってませんか?
まぁ…私なんですけど……

そんなわけで、今まで読んだ小説で、私を騙した驚かせた小説を、
いくつか紹介します。もちろん全部面白いですよ!

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Photo by Annie Spratt on Unsplash
1 暗いところで待ち合わせ(乙一

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった―。書き下ろし小説。
(「BOOK」データベースより引用)

 この表紙を見てくださいよ。ホラーですねぇ~。
そしてあらすじも見てください。視力が無い女の子と、逃亡犯の同棲生活ですよ。
怖いですねぇ、ホラーですねぇ~。

いつのまにか口調がホラーマンになってましたが、
表紙もあらすじも、サスペンスな匂いがしてきます。

ところが、読み終えた後のこの気持ちは何ですか。
なにこれ温かい。

シチュエーションはめちゃ怖いですが、
だんだん2人を、静かに見守っているような気分になれる小説です。

そしてしっかりミステリーもあり。
今まで見かけたけど、怖そうだと思って読まなかった方に
是非おすすめしたいです。

 

……本当は何も知らずに読んでほしいですが、
そしたらこの紹介の記事書く意味無いですね。
ここまで書いといて、何か嫌なことに気づいちゃったけど、
気づいてないことにします。うん。次行こう。

 

2 イン・ザ・プール(奥田 英朗)

「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。
(「BOOK」データベースより引用)

プールの底に赤ちゃん……
この怪しげな表紙に最初は、難解なミステリーかホラー、
それかシリアスで重ーい話かと思いましたが、まったく真逆。

笑える、頭を使わない、めちゃ読みやすい、おまけに短編集です。
むしろ難解な本に疲れた人におすすめしたい。
というか色々疲れた人におすすめしたい小説です。

いや~この表紙でどれだけの人が勘違いしてきたのやら…
私も本屋さんで何回も見かけたのに、しばらくスルーしてましたからね。
どんな本でもせめてあらすじは見るべきだと、この本に教わりました。

 

おんなじようなこと書いてますが、良ければこちらもどうぞ↓

l84blog.hatenablog.com

 

3 ムーミンパパ海へいく(トーベ・ヤンソン

かわいいムーミントロールとやさしいママ、おしゃまなミイにすてきな仲間たち。毎日が平和すぎてものたりないムーミンパパは、ある日一家と海をわたり小島の灯台守になります。海はやさしく、ある時はきびしく一家に接し、パパはそんな海を調べるのにたいへんです。機知とユーモアあふれるムーミン物語。
(「BOOK」データベースより引用)

 怖そうなのに…って小説ばかりなので、次は可愛い顔して…な小説です。

ムーミンシリーズは、大人も楽しめる童話ですが、
その中でも「ムーミンパパ海へいく」はヤバいと思います。

パパは周りを巻き込んで空回りするし、ママはノイローゼ気味になるし、
ムーミンは思春期真っ只中だし…。

あのほんわかな雰囲気はどこいったって感じです。
深い。暗い。読みづらい。

ただ、ムーミンの成長していく過程や、
環境が変わっても、まっったくブレないミイは見どころです。

でも、もしこれを読んでパパが嫌いになりかけたら、
ムーミンパパの思い出」をおすすめします。嫌いにならないで……

ちなみに、この小説にはスナフキンが出てこないので、
スナフキン好き&大人向けが読みたい人は、
ムーミン谷の十一月」がおすすめです。まさかのムーミン出てこないけど。

 

4 キノの旅シリーズ(時雨沢 恵一)

「キノはどうして旅を続けているの?」 「ボクはね、たまに自分がどうしようもない、愚かで矮小な奴ではないか? ものすごく汚い人間ではないか? なぜだかよく分からないけど、そう感じる時があるんだ……でもそんな時は必ず、それ以外のもの、例えば世界とか、他の人間の生き方とかが、全て美しく、素敵なものの様に感じるんだ。とても、愛しく思えるんだよ……。ボクは、それらをもっともっと知りたくて、そのために旅をしている様な気がする」 ―――短編連作の形で綴られる人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。今までにない新感覚ノベルが登場!
Amazon商品ページより引用)

 ラノベキノの旅しか知らないので、他にもあるかもですが……

とにかく表紙が可愛くて綺麗です。「キノの旅」ってタイトルも良いよね。
そして内容はタイトルの通り、キノが色々な国を旅する短編集です。
喋る二輪車と世界を旅してまわる……独特の世界観がとても魅力的です。

ここまでは表紙の印象のままですが、なぜギャップがあるのかというと、
それは、強烈な風刺と皮肉。

どの国もそれぞれの文化・ルール・常識・事情があり、
文体は軽く読めますが、内容は決して軽くないです。
あれこれと考えさせられます。

さらにキノが旅している世界も、全然安全な世界じゃなく、
いつでも死と隣り合わせです。
なので、残酷な場面やちょっとグロい場面もあります。

それでも、キノとエルメス二輪車)が客観的で冷静、
さらに2人の軽い掛け合いも面白く、読んでいてしんどくなることは無いです。

「表紙アニメっぽいし……」と思っている人も、是非一度読んでみてほしいです。
特に、星新一とか好きな人におすすめです。

 

 

以上、表紙と内容にギャップがある小説でした。
人と本は見かけによりませんね。

安部公房『けものたちは故郷をめざす』感想

安部公房終戦後+満州=難しくてしんどい小説……と思って、
アホで歴史が苦手な私は、ずっと避けてきましたが、
図書館にあるのを発見して、つい借りちゃいました。

読んだ感想は、読みやすい!しんどい!!です。雑ですが。
今まで読んだ安部公房の小説の中で、一番読みやすかったので驚きました。
ただ、しっかり不条理なので、元気なときに読むことをおすすめします……

 

そういや、前回のこころに引き続き、今回の本を読んだので、
ちょいしんどくなって、気分を変えようと映画を見たんですけど、
何を思ったかレオンを選んでしまいまして。アホですね。
でもレオンは良かったです。観葉植物育てたくなりました(何の話)

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Dave NoonanによるPixabayからの画像

満州に育った少年・久木久三は一九四五年の敗戦、満州国崩壊の混乱の中、まだ見ぬ故郷・日本をめざす。極限下での人間の存在を問う、サスペンスに満ちた冒険譚。故郷、国家…何物にも拘束されない人間の自由とは何か。安部文学の初期代表作。
(「BOOK」データベースより引用)

内容

あらすじの通り、久三がまだ見ぬ故郷、憧れの日本を目指して旅をする、
ロードムービー的な(ムービーじゃないけど)内容です。

あらすじだけ見ると、少年の切実な夢……!冒険……!てな感じですが、
実際は荒野を、信用のおけない、素性がわからない男と二人で、
極限状態の中、ひたすら歩くという内容がほとんどです。

つらい。

 

極限状態

寒さ、飢え、渇き……どれも経験したことがなく、共感できないはずなのに、
読んでいるとこちらまで辛くなるほど、極限状態の描写がリアルです。

砂の女」とはまた種類の違う、息苦しさというか孤独感というか……

だからといって、「つら…もう読めね……」ってなることもなく、
次々読み進められるのが不思議です。

 

ちなみにこの間、朝から雨で、靴下までぐしょ濡れで一日を過ごし、
雪が降りそうな中バイクで帰りましたが、
荒野を歩く久三を思うと、この状態が天国かと思いました。本当に。
……比べるもの間違いましたね。ちっさいですね。

 

久三と謎の男

久三が道中出会うのが、素性の謎な男、高石塔(最初は汪という名前)

最初、久三と出会う場面では、落ち着いていて機転が利きそうだし、
眼鏡をかけて、本を読んでいて、
久三も「学校の先生みたい」と思うほどに、まともに見えて、
もしかしたらこの人のおかげで良い方向に……?と、
一瞬思いましたよ。一瞬。

まぁ、そんなわけはなく……

どんな人だったのかは、詳しくはネタバレになるので書きませんが、
とにかく生命力の強い、狡猾な人です。

 

対して久三は真逆で、純粋に日本に帰りたい一心の、まっすぐな少年です。

二人の性格は、
極限状態で、やっと馬車に乗せてもらうのに、有り金全部差し出そうとする久三を、
高がすぐに止めて、安い金額を言うところなどに、よく表れていると思いますね。

 

高のことは信用していないけど、高に何か考えがありそうなのと、
「一人よりは二人の方が……」という感じで、高と行動します。

しかしね……何回読みながら、
久三そいつ絶対怪しいって!もう置いてけ!……と思ったことか。

でも久三も、私に言われなくたって(?)たぶんわかってるんですよね。
それでも憎みながら、怪我で死にかけてる高を助けたりするし、
高がいなくなれば不安になったりもします。

そして、あんなに久三につっこんでた私も、高がいない場面では、
まさかの不安な気持ちになったり……

なんでしょうね……怪しいと頭ではわかっていて、憎みながらも、
離れられない様子が、恐ろしいです。

 

故郷と日本人

私は生まれ育った町から出たことが無いので、外に出てみたいという気持ちはあれど、
故郷に帰りたい気持ちというのは、いまいちピンときません。

なので、久三の切実な日本への気持ちが、すべて理解はできないのですが、
理解できない理由がもう一つあって。

それが、久三を拾ったソビエト軍の人たちが、良い人だったということ。
特にアレクサンドロフ中尉という人が、作中一番の良い人物です。もう本当に。

私なら日本に憧れながらも行動できず、そのまま満州で暮らしそうですが、
久三の故郷への思いの強さが、ロシアの人が良い人ほど、伝わりました。

 

あと作中やりきれないのが、
上記のアレクサンドロフ中尉や、あと途中で出会う中国人の少年など、
日本人以外の人は、良い人、または普通の人が多いのに対し、
出てくる日本人が、みんな印象が悪いこと。

久三の憧れている日本ってなんなんだろう……と思わされてしまいます。

 

まとめ

さてさて、久三たちは無事、
日本にたどり着くことができるのか……!?(無理やり明るく)
……とか思いながら読んでたら、ラストがとんでもなかったです。

途中も「けものたちは故郷をめざす」というタイトルぴったりだと思っていたけど、
最後まで読んでタイトルを見ると、なんかぞくぞくしました。

 

 
【追記、おまけ】
高……ていうより最初の方の汪さんを、勝手なイメージで落書き。難しい……
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もっと感じ悪いかな……でも、表向きは良さげだと思うんですよ表向きは。
現実にいたらかなわんけど、キャラクターとしてはこういう人好きです。

夏目漱石『こころ』感想

有名な日本文学?は、人間失格しか読んだことなかったし、
夏目漱石は、私が学生のときの授業ではなかったし、
あらすじもよく読まなかったので、先入観まったくなしで読みました。

読んだ後、「こころ」という題名が、腑に落ちるような小説です。

 

関係ないけど、昼休みに読んでいたら上司に、
「えっ、こころ、なんで?」って言われて、
「なん……なんで……?」てなりました。
そういやあらすじも知らないのに、なんで読もうとしたんだっけ……
自分のことながら、きっかけが謎です。

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yamabonによるPixabayからの画像

「私」は、鎌倉の海で出会った「先生」の不思議な人柄に強く惹かれ、関心を持つ。「先生」が、恋人を得るため親友を裏切り、自殺に追い込んだ過去は、その遺書によって明らかにされてゆく。近代知識人の苦悩を、透徹した文章で描いた著者の代表作。
(「BOOK」データベースより引用)

内容

内容は、上・中・下で分かれています。

上は「先生と私」
「私」が鎌倉の海で「先生」と出会って、交流を始める。

中は「両親と私」
「私」の父親の腎臓病が重くなり、実家に帰省する。
そこへ先生から分厚い手紙(遺書)が届く。

下は「先生と遺書」
内容すべてが先生の手紙。誰にも言わなかった先生の過去の話。

……というのが、大まかな流れです。

 

先生と「私」の関係

なにかと考えさせられ、重いところが多い「こころ」ですが、
まずは面白かった「私」と先生の関係について。

 

見ず知らずの学生と大人が、偶然出会ってその後も交流って、
どんだけ意気投合したんだって感じですが、まったく違いまして。
「私」がめちゃくちゃ追いかけるんですよね、先生を。
海でのくだりなんか、ストーカーかとつっこみたくなるほど。

それなら、学生の「私」が、
見ず知らずの大人を「先生」と呼んで、強く関心を持つほど、
先生はすごい人なんだなぁ、と思いますが、これも違います。

確かに先生は、教養があって落ち着いていて、魅力的ですが、
でも学校の教師というわけではなく、というか無職です。

さらに厭世的で人嫌い、誰も(自分も)信用しようとしません。

 

それでも先生に惹かれる「私」は、しょっちゅう先生の家に行き、
先生も「私」を、拒みはしませんが、歓迎もしません。
でもだんだん、ほんの少しだけ、仲良くなってるようにも見えたり……?

この師弟や友人などとは違う、名前の付けられない、
不思議な関係が面白かったです。

 

先生の謎と伏線回収

先生にはいくつか謎なところがあります。
書き出してみると、

・月に一度、友人の墓参りをしているが、必ず一人で行く
(「私」はもちろん、奥さんも連れて行かない)

・「私」になぜか、遺産相続の忠告をする。

・厭世的になったのは、友人の死がきっかけ(奥さん曰く)

・過去をまったく話さない。

……など。

こういった謎が、後半の先生の手紙で、すべて明らかになります。
謎が解ける「そうだったのか!」という気持ちと、
しんどさが同時にくるので、変というか…複雑な気持ちになりました。

 

登場人物への共感

「こころ」の魅力であり、読んだ後のしんどさの原因が、
登場人物の心情がリアルなところだと思います。

個人的には、どの人に焦点を当てて読むか、
また、その人をどう見るか(肯定するかしないか)で、
かなり感想が変わってくると思います。

 

例えば、若者なら、
帰省した「私」が田舎の風習とか空気が、煩わしく感じたり、
つい、「私」が自分の父親と、先生とを比べるところなどに共感するかもだし、

親なら、大学を卒業した息子を喜ぶ父親や、
いろいろ心配する母親に共感するかもしれません。

他にも先生の奥さんの心情、先生の親友Kの心情……
読む人によって、捉え方も注目する登場人物も違うと思うので、
そこが面白いと思いました。

ちなみに私の考えは「私」寄りなのか、
どうしても先生は嫌いになれませんが、
読む人によっては否定的な人もいるだろうなぁ~と思ったり。

 

綺麗な文章

本当はこの小説の大半を占める、先生の手紙について書こうと思いましたが、
ネタバレになるし、この気持ちは上手くまとまらないので、
代わりに文中の言葉を紹介します。

しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。解かっていますか
(本文より引用)

私は死ぬ前にたった一人で好いから、他(ひと)を信用して死にたいと思っている。
あなたはそのたった一人になれますか。なってくれますか。
あなたははらの底から真面目ですか
(本文より引用)

なんというか……文章というか言い回しというか……
切なくて寂しくて、ほんと綺麗で……

ただでさえ内容が心にくるのに、文章が全部綺麗で、
上手く言えないけど、心臓キュッてなります。

あなたの知っている私は塵に汚れた後の私です。
(本文より引用)

他に愛想を尽かした私は、
自分にも愛想を尽かして動けなくなったのです。
(本文より引用)

このように、悲しい言葉でさえ綺麗なので、
この文章で何か感じた方は、ぜひ読んでみて欲しいです。

 

まとめ

昔の小説なので、読みにくいんじゃないかと思いましたが、
知らない言葉はあれど、意外とすんなり読めました。

救いのない話ではありますが、
先生が「私」と出会えたことは、救いだったのかなぁと思ったり、
しかし、「私」と出会ったことによって、先生は遺書を書いてしまったわけで、
先生の遺書をもらった「私」の心中を考えると……うーん……

色々な人の思い、まさしく「こころ」に疲れてしまいましたが、
読んで良かったと思える小説でした。

 

 

ここからものすっごい余談ですが、この先生の言葉

平生はみんな善人なんです。
少なくともみんな普通の人間なんです。
それが、いざという間際に、急に悪人に変るんだから恐ろしいのです。
(本文より引用)

これを読んで、とあるセリフをふと思い出して、
それが映画ダークナイトの、バットマンの宿敵、ジョーカーの

善良なのは世の中がまともな時だけだ。
見てろよ、いざ追い込まれりゃ、
いわゆるその、文明人って奴だって殺し合いを始める

というセリフ。まぁ全然違うんですよ?全然違うんですけど、
意外と意味合いは似てる気がして……
言う人でここまで変わるんだなぁと思いました。

ちなみに先生のこの言葉は、全部読む前と後では、印象がかなり違います。
こういうところがあると、また読み返したくなりますね。

 

伊坂幸太郎『死神の精度』感想

前回に引き続き、またまた死神です。

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個人的に伊坂幸太郎の小説の中で、一番好きな小説です。

同じ死神でも、前回の死神と比べると、
タイトルも本の表紙もクールで、ちょっと難しそう?な印象ですが、
死を扱うのに、良い意味で軽くて読みやすく、ユーモアもあって面白いです。

短編集なので休憩時間に、できることなら雨の日に読んでもらいたい小説です。

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Photo by Rene Böhmer on Unsplash

 CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。
(「BOOK」データベースより引用)

内容

この小説の死神は、
病死や自殺以外の、不慮の事故や殺人で死ぬ予定の人を一週間調査し、
「死」を実行するかどうかを判断し、報告するのが仕事です。

その死神の中で、「千葉」と呼ばれている、真面目で雨男な死神と、
調査対象の6人との話です。

 

調査対象の人々

死神、千葉さんの調査対象者は、以下のような人たちです。

苦情処理の部署で働く、暗くて冴えない女性
・弱きを助け強きをくじく、任侠やくざ
・吹雪の中の洋館に、夫婦で泊まっていた夫人
・片思い中の青年
・人殺しで逃亡中の青年
・美容院を営む老女

……年齢、性別、性格もバラバラです。
なので、千葉さんが一週間調査するという話は変わらないのに、
話によって、恋愛もの、密室殺人ミステリー、ロードムービー風?など
テイストが変わるので、お得感がある面白いです。

 

また千葉さんは、対象者の死を実行するかどうか、
一週間の調査後、「可」か「見送り」かを判断し、
「可」の場合、八日目に実行される死を見届けて、仕事を終えます。

しかし、私たち読者がわかるのは、「可」か「見送り」かの判断だけ。
八日目に対象者が、どんな最期を迎えるかはわからず、想像が膨らみます。

 

あと、一見するとバラバラな短編集ですが、実は……?
これ以上はネタバレなので、ぜひ読んでみてほしいです。

 

死神、千葉

この小説の魅力はなんといっても、死神の千葉さんです。

最初にも書きましたが、あくまで死を扱う、人が死ぬ物語なのに、
どこかからっと乾いていて、なぜか温かい気持ちになるのは、
千葉さんのキャラクターのおかげでしょう。さん付けにもしたくなる。

 

そんな千葉さんの特徴?魅力?を、紹介します。
※好きなあまり、ちょっとだけ詳しく書いちゃったので、まだ読んでない方は注意!すまない!

 

①真面目でクール

死神の中には、対象者の残り少ない時間を、
せめて楽しませてあげようと、色々演出する死神もいますが、
千葉さんは、人間と、人間の死に興味がないので、
必要以上に関わろうとしません。

また、だいたいの死神が「可」を出しますが、
千葉さんは真面目なので、一応きちんと調査しようとします。

この淡々とした仕事ぶりが、物語を良い意味で、
乾いた空気にしているのかなぁと思いました。

……まぁ、晴天を見たことがないというぐらい雨男なので、
天気的にはじめじめしてますが。

 

②人外味がある(当たり前)

千葉さんたち死神は、見た目は人間ですが、

・対象者に合わせて、年齢や見た目が変わる
・人間に素手で触ると、気絶させてしまう
・睡眠の必要がなく、何時間も立ちっぱなし、動きっぱなしでも平気
・食事の必要がなく、味がしない
・電話の電波を拾える(聞ける)
・痛みを感じず、怪我もせず、殴られても平気

など、当たり前ですが、明らかに人間ではありません。
性格もですが、こういった死神の特徴もあるので、
読者も死に引っ張られすぎず、人外の目線で、
客観的に読めるのかなぁと思いました。

 

③無類の音楽好き

これは千葉さんだけでなく、死神みんなですが、
無類の音楽(ミュージック)好きです。

ジャンルはなんでもよく、下手すると、仕事の合間に聴くというより、
音楽を聴く合間に仕事をしているらしい。

いつでも、ラジオ、ラジカセ、店内のBGMなど、音楽を聴く機会を探していて、
CDショップに行けば、誰か同僚に会えるというほど。

「人間が作ったもので一番素晴らしいのはミュージックで、
もっとも醜いのは、渋滞だ」

という名言?も残しています。

 

④天然&ズレる会話

これは個人的に、この小説で一番好きなところなのですが、
千葉さんは人間に興味が無いので、人間の感覚がいまいちわからなかったり、
人間には当たり前のことを、知らなかったりします。

結果、クールなのに、天然キャラになっています。

そんな千葉さんのズレた会話を少し紹介すると、

・「わたし、醜いんです」に対し、「いや、見やすい」「見にくくはない」
・甘く見てると吹雪長引くかも、に対し、「甘い?吹雪に味があるんですか?」
・ステーキを食べている人に対し、「死んだ牛はうまいか」

その他にも、
出前を頼んだことが無いので、ピザを自分が頼むと言い、
注文方法を教えてもらったり、
車にガソリンを入れることを知らなかったりと、何かとズレています。

本人は真面目に仕事をしているだけなのに、面白いと言われてしまうので、
ちょっとかわいそうな気もしますが、やっぱり面白いです。

 

まとめ

短編集で軽く読めて、ユーモアもあって、温かいのに、
ちゃんと死について考えさせられる小説でした。

千葉さんは死神で、人間に興味はありませんが、
たまに人間の考えや言葉に感心したり、
綺麗な景色に感動(これも感心?)したりと、
すこーーし人間味もあるところも良かったです。

短編集じゃない続編もあるので、また感想書こうかな。

 

知念実希人『優しい死神の飼い方』感想

出かけた先に偶然図書館があり、時間つぶしに偶然立ち寄り、
偶然手に取った本が面白くて、半分以上読んだものの、
時間が無くて泣く泣く帰ったのが、2、3年前。

すっかり忘れてたけど、最近急に思い出したので、お正月に読んでました。

心を温めたい人と、犬好きの人にはおすすめです。

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ECondessaによるPixabayからの画像

犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷…もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。洋館で起きた殺人事件。色彩を失った画家。死に直面する人間を未練から救うため、患者たちの過去の謎を解き明かしていくレオ。しかし、彼の行動は、現在のホスピスに思わぬ危機を引き起こしていた―。天然キャラの死神の奮闘と人間との交流に、心温まるハートフルミステリー。
(「BOOK」データベースより引用)

内容

この小説の中の死神は、人が死んだら魂を案内する役目です。
しかし、現世に未練を残すと、その案内を拒む「地縛霊」になってしまいます。

地縛霊を減らすには、彼らが生きているうちから接触でもしない限り困難だ、
そう上司にうっかり言ってしまった死神が、ゴールデンレトリバーの姿にされて、
未練のある人だらけのホスピスで奮闘する話です。

 

余談ですが、私が今ぱっと思いつく死神は、
デスノートリュークグレゴリーホラーショーの死神、
死神の精度の千葉……ぐらいでしょうか。

真面目に働く(?)死神って意外と多いですね。リュークは違うけど。

 

地縛霊予備軍の患者たちと、ホスピスの謎

ホスピスで働く優しい女性、菜穂に拾われたレオは、
不治の病に冒され、最後の時を過ごしている患者を、未練から解き放っていきます。

その方法は、患者の夢の中に入り、その未練と向き合わせること。

過去は変えられないし、寿命が延びるわけでもないですが、
未練としっかり向き合って、思い込みを変えていくことで、
ちゃんと救われていくところが、とても良かったです。

あと患者は、夢の中でレオに諭されて救われていきますが、
現実の何の関係もない(はず)のレオにも、あからさまに対応が良くなるのが、
面白いというか、微笑ましかったです。

 

そして、暖かい話だけではなく、ミステリーもあります。
私は最初、一人ずつ患者の未練を解き放っていくエピソードが集まった、
短編集のような構成だと思っていたのですが……
(そのわりには、ホスピス自体にかかわる話が多いなぁと思ったけど)

あんまり言うとネタバレになるので、ここまでにします。

 

死神のレオ

ハートフルミステリーな物語も良いですが、
死神のレオのキャラクターも、とても魅力的です。

性格は仕事に真面目、
「この地上に降り立った、高貴な霊的存在」と自分で言っているように、
自信満々誇り高いです。

そして人間にあまり興味がなく、「舶来言葉」が嫌いなので、
人間界のことを知らないこともあって、結果天然キャラになってます。

 

そんな、人間のことを「下賤な人間」と、下に見ているレオでしたが、
いろんな患者や、特に優しい菜穂と接しているうちに、
どんどん心境が変わり、人間らしくなっていく過程も見どころです。

個人的には、自分が特別な存在だと悟られないために、
犬らしい行動をとっているだけだと言いながら、
ビスケットを前によだれたらたらで、お手をしちゃうところや、
自分の考えとは裏腹に、嬉しいと尻尾を振り、怒られるとお腹を見せるなど、
どんどん犬っぽくなっていくところも見どころです。

 

まとめ

前半は暖かい話で、後半はハラハラさせられ、ラストはやっぱり暖かい。
寒い冬に、コーヒーやココアをお供に読むのがぴったりの小説でした。

全体的にはハートフルですが、途中で起こる事件は結構サスペンスなので、
そのギャップも楽しめました。

 

おまけ、働く死神……?

最初にもちらっと言いましたが、人間界で働く死神の小説といえば、
知ってる人ならすぐ思い浮かぶでしょう。

そう!伊坂幸太郎「死神の精度」です!

 

l84blog.hatenablog.com

 

死神の千葉さんも真面目で、人間に興味がなく、天然キャラで、上司や同僚がいて、
最初、レオ、千葉さんとそっくりだな…と思いながら読んでいたのですが、
途中から、やっぱり違う!と思いました(作者も違うので当たり前だけど)

一番の違いは、心情の変化でしょうか。
レオはどんどん人間味があふれてきますが、
千葉さんは変わらず、あくまで仕事として人間に関わります。

仕事内容も、
レオは本来の仕事とは違うものの、人間を救うのが目的ですが、
千葉さんは、対象の人間が死ぬべきか調査するのが目的です。

あと細かいことを言うと、
レオは犬の体に入っているので、痛みを感じますが、
千葉さんは人に化けているので、痛みは感じません。
なので、殴られれば痛がるフリをします。

 

どちらの小説も、死神が人間に関わって仕事をする話で、
設定は似てますが、内容や印象は全然違うので、
片っぽ読んでる人は、二人の死神を比べながらもう片っぽ読むと、
面白いかもしれません。

 

伊坂幸太郎『フーガはユーガ』感想

伊坂幸太郎は昔好きで(特に死神の精度、マリアビートル)よく読んでいましたが、
最近読んでないなぁ~と思って、たまたま目に留まったものを借りてみました。

伊坂幸太郎の作品を読んだことある人なら、わかるかもしれないけど、
今回のは特に、感想を書けば書くほどネタバレに寄っていっちゃうかも……
あんまり知りたくない人は気を付けてください。

というかまっさらな状態で読んでほしいので、できればこんな感想読まずに、
すぐに本屋か図書館へGO!(じゃあ書くな)

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Horst WinklerによるPixabayからの画像

常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。
(「BOOK」データベースより引用)

内容

優我がファミレスで、双子の特殊な能力の「アレ」について、
取材を受けているところから物語が始まり、終盤まで続きます。

なのでこの小説の内容の大半は、思い出話……というか、
ファミレスで男に語っている内容になります。

 

特殊能力と聞くと、SFとか、なんかの組織との戦いとかの話っぽいですが、
どこかであるかもしれない、日常の話です。
まぁ……こんな日常あってほしくない、あってたまるかって感じですが……

 

特殊な能力の「アレ」

その能力が双子に目覚めた…というか起こったのが、まだ双子が小さいころ
弟の風我が、父親に暴力を振るわれていた時、
兄の優我が、助けたい、変わってあげたい、と思ったときに起こります。

その日は双子の誕生日。
それからしばらくは起こったり、起こらなかったりするものの、
のちに誕生日の日だけ、2時間おきに「アレ」が起こるようになります。

 

 

そろそろ読みたくなった人は、
このブログを閉じて街に繰り出しているか、
Amazonだか楽天だかでポチッとしていると思うので、
「アレ」が何なのか言うと、

 

 

入れ替わりです。瞬間移動ともいうかな?
優我が変わってあげたいと思った次には、自分が殴られていたんです。

 

双子の境遇

子供のころに父親に殴られている時点で、もうわかっていますが、
双子の境遇は良くないです。というか過酷。

それもあの父親、いやクソ親父のせいなんですけどね!!(怒)
伊坂幸太郎に出てくる悪者は、本当に徹底して悪くて、
読んでいる間は、本を閉じたくなるほどムカムカしますが、
ここまで憎い悪を書けるなんてすごいなぁ…といつも思います。

 

話を戻すと、そんなとても良いとは言えない環境にいる双子ですが、
運動が得意で元気な風我と、勉強が得意で落ち着いている優我は、
一心同体、二人で生きていきます。

そしてなぜか起こる、一年に一度の能力を使い、
自分たちを助けたり、周りの人を助けたり、悪いヤツを懲らしめたり、
何より、二人の時間を共有します。

もちろん二人はそっくりなので、入れ替わることは誰にもバレません。

 

重い話

入れ替わりの能力はわくわくしますが、全体的には重いです。
というのも、双子の問題は父親だけでなく、
胸くそ悪い事件が、いくつも起こるからです。
(それを能力で助けたり、切り抜けたりするんですが…)

 

それでも読み進められた理由はいくつかあって、
一つは双子のたくましさ。
過酷な状況でも悲観的なことは言わず(とくに風我。元気)
なんなら会話は軽妙で、言い回しや洒落が面白いです。

もう一つは、悪い人ばかりじゃないところ。
いじめられっ子のワタボコリ(あだ名)や、風我の彼女の小玉、

そして私が一番好きな登場人物、
双子が中学生のときに働く、リサイクルショップの店長、
通称「岩窟おばさん」
岩窟おばさんは、変人で素性は謎、偏屈ですが、
この小説のなかで、一番大人だと思いました。
特に、人にお金を貸すことの意味を、
わかりやすく、そして重く双子に教えてくれるシーンは、
とても心に残りました。

こういう人が身近にいたら良いなぁと思いました。
まぁ決して良い人ではないですが。

 

まとめ

文章自体は読みやすいですが、本当に内容は重くて、救いがないです。
ラストも、今までの伊坂幸太郎の小説と比べれば、
そんなに爽快でもないかもしれません……

でも最後まで読んで良かったと思える作品でした。

 

そしてちゃんと、伏線がいたるところにあり、回収されます。
特に思わせぶりなところは、冒頭ファミレスで男に優我が、
「言っておきますけど、僕がしゃべることには嘘や省略がたくさんあります」
と言うところでしょうか。

長い話なのに、現実はファミレスでの数時間というところも面白いですね。

ここまで感想を読んでくれて、かつ未読な人は、
色々と推理しながら読んでみるのも、面白いかもしれません。

 

綾辻行人『Another エピソードS』感想

知らなかった……Anotherに……続きがあったなんて……

終わったと思ってた話に続きがあるって、なんかめちゃ得した気分です。やっほい。
てなわけで、さっそく図書館で借りてきました。
関係ないけど、閉架書庫じゃなくて棚にあったのも得した気分。やっほい。

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Free-PhotosによるPixabayからの画像

聞かせてあげようか。あなたの知らなかった、この夏のお話。異能の美少女・見崎鳴は語りはじめる。1998年、夏休み。かつて夜見山北中学の三年三組で“現象”を経験した青年に会うため、“湖畔の屋敷”を訪れた時のことを。鳴が遭遇したのは、三ヵ月前に謎の死を遂げた青年の幽霊、だった。行方の分からない自分の死体を探す幽霊と鳴の、謎めいた冒険の結末は―!?名作学園ホラー『Another』、驚愕の続編!!
(「BOOK」データベースより引用)

内容

※前作Anotherのネタバレあります。

l84blog.hatenablog.com


Another本編での、あの”現象”の渦中の夏休み、
夜見山を離れていた鳴ちゃんの、空白の一週間の話です。

Anotherの続編というより、スピンオフに近いのかな?

 

なので、前作読んでない人、うろ覚えの人には、
えっ、幽霊?能力?そんなんありかよ……ってなるかもしれないので、
できればAnother読んで余韻に浸っているうちに、読むことをおすすめします。

 

前作との違い

”現象”が終わった後、鳴ちゃんが恒一くんに、
夏休みに行った別荘での話をするという物語、
そして別荘は夜見山の外なので、”現象”が起こる範囲外なので、
Anotherのピリピリした緊張感や恐怖感はなく、
比較的穏やかに物語は進みながらも、どこか不気味な雰囲気でした。

 

そしてAnotherとの一番の違いは、幽霊が出てくること。
Anotherでも幽霊…というか死者は出てきましたが、
今回は本人も死んだ自覚がある、ちゃんとした(?)幽霊です。

 

幽霊、賢木晃也

夏休みに家族で別荘に行った鳴ちゃんは、
とある理由で、親戚の賢木さんに話を聞きに行こうとしますが、
賢木さんは26歳の誕生日にすでに亡くなっていて、幽霊になってしまっていました。

しかも自分が死んだ瞬間だけ覚えていて、その前後は記憶がなく、
自分の死体すら、どこにあるのかわからない状態で。

 

ここで面白いのが、物語的には鳴ちゃんが話している内容なんですが、
語り、物語の目線は、賢木さん目線で進んでいくところです。

なので、記憶喪失の幽霊の目線で話が進んでいくのです。

 

エピソードSの謎

Anotherでは”現象”そのものと、それを止める方法が話の軸でしたが、
エピソードSは、死体探しが話の軸であり、謎です。

鳴ちゃんは、賢木さんが生前住んでいた”湖畔の屋敷”で、
一緒に死体探しを手伝います。

幽霊が語りの、超常現象的な話だけど、
死体はどこなのか、自殺なのか他殺なのかなど、
幽霊の賢木さんが記憶喪失なおかげ(?)で、
ちゃんと推理モノなのが面白かったです。

夜見北の”現象”も絡んできますしね。

 

あっ、ちなみに鳴ちゃんが幽霊の賢木さんをどうして見えているのかというと、
Anotherの終盤発覚した、あの能力があるからです。
美少女、眼帯、能力…良い……!

 

湖畔の屋敷と意外な鳴

あんまり物語の内容を言っちゃうとアレなんで、
個人的に良かったところをいくつか書きます。

一つはやっぱり、物語の雰囲気です。
Anotherとはまた違う、静かで冷たい空気感というか……
湖畔の屋敷も、あの人形ギャラリーを思わせるような、
ミステリーにはぴったりの雰囲気です。

もう一つは、Anotherではミステリアスで儚げな雰囲気の鳴ちゃんが、
結構アクティブに動いてたのが意外でした。
ミステリアスには変わりありませんが、行動力というか、
冷静だけど、一人でぐいぐい行くタイプなんだなーと思いました。
あと、自転車乗れなかったのが意外。

 

まとめ

最後の方は色々と驚かされましたが、一番印象に残ったのが、
本当に最後の方の、背筋が凍るほどでもないけど、ぞわぞわする展開です。

他にも、賢木さんの死生観に引っ張られたのか、
死んだらどうなるのか…なんて真面目に考えたりもしたり……

あとAnother読んでるとき、夜見山の外になんとか逃げれんもんか……と思ったけど、
逃げたら逃げたでつらいかもな、と考えもしたり……(考えてばっか)

Anotherよりはインパクトはないかもしれないですが、
Another読んだ人には、こちらも是非とも読んでほしいです。

 

……続きそうな終わり方だなぁと思ってたけど、あるんですね続き。
うわ~気になる~図書館に置いてるかなぁ~~